事故物件や孤独死物件を抱えてしまった場合、早急に買取依頼をしてしまうか、それともクリーニングして賃貸に出すか迷われている方が多いと思います。
そもそも処分したいと思ってもどれくらいの相場がつくかも分からない為、決断することが難しいという方が多いのではないでしょうか。
そんな方の為に事故物件の買取相場と、その相場を高める方法について解説していきたいと思います。
事故物件訳あり物件って売却出来るの?
ご親族様の孤独死や、自殺など、不幸により事故物件を保有してしまった場合、今後その物件を保有し続けるか、売却処分してしまうか、悩まれている方が多いのではないでしょうか?その中でも、そもそも事故物件って売る事が出来るの?そう思われている方が多いようです。
結論から言うと事故物件を売却する事は可能です。
その後、賃貸などで貸し出すなどの需要がある物件は保有し続ける事も一つですが、そうでない場合はその後の管理コストなども含め考えると売却することをオススメいたします。
後ほど記述しますが事故物件を売却する場合には事故物件を専門に取り扱う不動産業者が存在します。事故物件を専門に取り扱う不動産業者は事故物件の相場を理解している為、適正価格での買取を行ってくれます。
事故物件とは?
まず一言で事故物件と言っても事故物件に2つの種類が存在しています。
1,心理的瑕疵物件
心理的瑕疵物件(しんりてきかしぶっけん)←と読みます。目に見えない瑕疵(かし:問題がある)物件という事ですね。
・自殺の物件
・孤独死の物件
・殺人事件などの現場になった物件
など、目には見えないけども心理的に問題がある物件の事を言います。
2,物理的瑕疵物件
次に物理的瑕疵物件(ぶつりてきかしぶっけん)←と読みます。目に見える瑕疵(かし:問題がある)という物件ですね。
・雨漏りがする
・家が傾いている(その他建築的な問題)
・嫌悪施設が近くにある(風俗店・騒音・大気汚染・土壌汚染・悪臭・地盤沈下)など
事故物件売却の手順
事故物件を売却すると言ったとしても基本的には通常の不動産を売却するのと大きく変わる事はありません。
それでは手順について確認してみましょう。
1,買取か仲介か考える
まずは事故物件の買取か仲介にするか考えましょう。基本的には事故物件は買取で売却することが多くなります。
買取とは
買取は 不動産業者が直接その物件を買い取ってくれること。メリットは売主(事故物件の持ち主)にすぐにお金が入ります。
デメリットは仲介の価格よりも安くなってしまいます。
仲介とは
仲介は不動産業者が売主に変わって買主を探すことです。メリットは売値を相場に近い価格で売ることができます。
デメリットは長期的に売れないこともあります。
詳しくは買取と仲介と買取の違いをご覧ください。
2,事故物件の場合は買取がおすすめ
買取と仲介の違いをご理解いただくと事故物件の場合は買取が適していることが分かるとおもいます。仲介の場合、売りに出している期間が長くなってしまい、風評被害が広がったりすることで更に売れなくなってしまいます。また買取の場合は特殊掃除前の段階でも査定可能です。
3,査定してどの買取業者に任せるか決める
次は買取業者に任せるにしても、仲介業者に任せるにしても査定を依頼します。
査定する際は出来るだけ経験の多い業者に任せるようにしましょう。
査定の際の言動や態度、どれだけ親身になってくれるかなどをよく見ておきましょう。
4,売却額が決まれば成立
あとは不動産買取専門業者をを決めて売却額が決まったら必要書類を準備して売却をすすめていきましょう。
5,必要書類
必要書類は不動産会社が指示してくれますので覚える必要はありません。
主に以下のような感じですのです。
・登記済証または登記識別情報
・実印
・印鑑証明書(3ヶ月以内のもの1通)
・管理規約等(マンションのご売却の場合)
・建築確認通知書(検査済証)
・建築協定書等(協定がある場合)
・固定資産税納付書
・印紙代
・仲介手数料
・本人確認書類
事故物件の買取相場ってどれくい?
次に気になる事故物件の買取依頼をする場合の相場はどのようになるか確認していきましょう。
通常の物件相場よりも事故物件はは2割〜5割は低い相場で取引されると思っておいてください。
相場といっても、マンションでは所在地・面積・間取り・築年数など戸建てになると接面・用途地区などのチェック項目は増えます。
ざっくり言うと通常何もなければ時価2000万の価値の物件であれば事故物件の場合1000万円までの買取価格は至極妥当であると認識された方が良いと思います。
物件環境によって相場が落ちない事もある
例えば、築年数が浅いマンションで駅まで徒歩5分圏内、スーパーも小学校もすぐ近くにある好環境、好物件、ハード面は非常に良い物件があったとします。そんな物件が事故物件になってしまった場合、買取相場は大きく下がってしまうのか?
このケースの場合、ソフト・ハードで大別すると、売却理由(ソフト面)のみ減点項目となり、所在地・面積・間取り(ハード面)で強気な部分があれば、通常相場に近づける余地はあります。したがって多少高い相場で売却出来る事もありあす。
こういったケースの場合は焦る事なく不動産仲介業者に依頼して高値で粘るのも良いと思います。
事故物件の買取相場を高める方法
その1,事故物件買取専門業者に買取依頼する事で相場アップ
事故物件の買取を依頼するのであれば事故物件買取専門の業者に依頼する事をオススメします。
一般的な不動産店であれば、事故物件は減点項目が大きく取り扱いさえされる事自体が少なくなります。
なぜなら、通常の不動産業者は滅多に事故物件の買取、売却に関わる事が無い為、その後売却する際にどのくらいの相場で転売出来るかのデータを持っていません。買い取ってしまっても在庫リスクが残ってしまうため相場を知らない通常の不動産業者は手をつけたがりません。
その為、「買取をします!」という通常の不動産業者があったとしてもリスクを避けて出来るだけ低い相場で買取をしようとしたりします。
つまり、事故物件の本当の価値を知らない、データを持っていないわけです。
しかし事故物件、訳あり物件の買取を専門にしている不動産業者の場合、事故物件、訳あり物件の本当の価値を知っています。
過去に同じような物件をどのくらいの価格で買取、その後売却がが出来たのか、過去の成約事例からデメリットをメリットがカバーしうるような戦術を依頼主と立てて、適正な期間で現金化するようプランニングしてくれます。
その2,特殊掃除後に買取依頼を行う
次に買取を依頼する場合、自殺や、孤独死が発生したそのままの状態で買取の依頼をされる方がいらっしゃいますが、実際には特殊掃除(基の状態に近い形に原状回復させる掃除)を施した後に買取依頼をした方が高く買取して貰えるケースが多くなります。特殊掃除の費用は100万円近くかかってしまうので、その時の状況に応じて最適な対応をすることをおすすめします。
その3,相見積を取る
一社だけの買取査定だけでなく複数の買取業者に買取査定を行う事で出来るだけ高い相場での取引が可能になります。
早く現金化したい気持ちはわかりますが、落ち着いて複数の買取査定、不動産業者の対応を比べてみる事もオススメいたします。
まとめ
事故物件の相場は大まかには決まりはありますが、実際には物件の立地、建築年数などによって異なります。また、出来るだけ高い相場で買取を依頼したい場合は上記の記事を参考にご対応頂くとよいかと思います。